021年3月20日(春分の日)高願寺・至心學舎にて開催しました、古典雅楽と新作雅楽のコンサート「どんぶらこ」お越しいただいた皆様、配信をご覧いただいた皆様どうもありがとうございました。手探りをしながらの初回公演でしたが無事に終了することができました。

当日の会場では音響設備を使用せず、生の音をそのまま聴いていただくことにこだわり、プログラムも古典雅楽曲から新作雅楽曲、各楽器に焦点を当てたものなど、多様な角度から雅楽を楽しんでいただけるように考えました。

今回ご一緒いただいた雅楽奏者の中村仁美さん、中村かほるさん、中村華子さん、伊崎善之さんには公演に先立ち企画段階からありがたいご意見をたくさんいただき、また本番では得も言えぬ素晴らしい演奏を披露していただき、雅楽本来の音の力をお届けすることができたのではないかと思っています。

産声をあげたばかりのプロジェクトが初回の公演にして幸先の良いスタートを切れたと同時に、また自分自身でもさらに一歩雅楽への理解が深まったような気がしています。

多種多様な音楽がある中で雅楽の響きが呼び起こさせるイメージというものは、心の内に空間を伴うものといえば良いのか、はっきりとした奥行きや空気感を伴いながら、そして胸にじわじわと染み込んでいく感覚がある、今はそんな風に考えています。

冒頭の春庭楽の演奏が始まった途端に空気が一変することを感じましたが、いにしえの華やかな宴の様子でしょうか・・ありありと胸の内に呼び起こされたり、また中村仁美さんの篳篥の独奏では素朴でいて多様複雑な人の営みが織り込まれた日本の情景のようなものを想起させられました。

当日のプログラムでは僕と石田多朗くんも古典曲の東遊に参加させていただく場面があり、素人ながら見よう見まねで歌を歌わせていただきました。本番までの数日のリハーサルでしたが、その功もあってか、京都の自宅への帰路の中改めて聴いた御神楽(みかぐら)や国風歌舞(くにぶりのうたまい)という雅楽に伝承される日本古来の歌謡曲たちが以前よりも親しみを持って響いてきた事に驚きました。

外にも内にもどんな化学反応が起きるのか、今から楽しみでなりません。

これからさらに新作の雅楽曲を作曲していくとともに、音源の制作や映像の公開など予定しておりますので、今後とも活動にご注目いただけましたら幸いです。

最後に会場となりました高願寺さんには、快く至心學舎の使用許可をいただき、リハーサルや会場設営のことまで親身にご対応くださいました。さらにはお寺に保管されていた楽太鼓を使わせていただくことになったりと、本当にありがたいご縁を感じずにはおられませんでした。心より感謝を申し上げたいと思います。(オオルタイチ)


【演奏曲目】


1.「双調春庭楽(そうじょうしゅんていらく)」古典

演奏:中村仁美・中村かほる・中村華子・伊崎善之


2.「壱越調調子(いちこつちょうのちょうし)」古典

演奏:中村仁美 3.「春鶯囀遊声(しゅんのうでんゆうせい)」古典

演奏:中村華子・中村かほる 4.「一行の賦(いちぎょうのふ)」芝祐靖作曲

演奏:伊崎善之 5.「あそび」石田多朗作曲

演奏:中村かほる・石田多朗・オオルタイチ 6.「東遊(あずまあそび)」古典 演奏:中村仁美・中村かほる・中村華子・伊崎善之・オオルタイチ・石田多朗 7.「蘭陵王(らんりょうおう)」古典 演奏:中村仁美・中村かほる・中村華子・伊崎善之 8.「弥生琴と歌の即興」 演奏:オオルタイチ 9.「骨歌(こつか)」石田多朗作曲 演奏:中村かほる・中村華子・石田多朗

10.「みずかがみ」石田多朗作曲 演奏:中村仁美・中村かほる・中村華子・伊崎善之・オオルタイチ・石田多朗 11.「紀伊」オオルタイチ作詞作曲 演奏:中村仁美・中村かほる・中村華子・伊崎善之・オオルタイチ・石田多朗



photo : 西光祐輔